病院での入院期間はどんどん短くなり、在宅介護の機会は急速に増加しています。また、在宅医療が健康保険で認められるようになってからは、自宅で医療処置 を行うこともあたり前となりました。このように、これまで入院生活を余儀なくされていた人が自宅に帰ることができ、社会復帰を目指せることはすばらしいことです。しかし、その一方で家族は自分の生活をしながら介護することになるため、介護負担やストレスは私たちが想像する以上に大きなものであるといっても 過言ではありません。療養者ができる限り住み慣れた家庭や地域で生活をしていくためには、介護者の健康はもちろんのこと、精神的な安定をはかっていくこと が重要となります。
そこで、今回は在宅介護を続けていく上での簡単なストレス解消法についてお話したいと思います。
ストレス対策1
1日24時間のうち、短時間でも介護の心配を忘れることは、心にゆとりを持つための大切な時間であるといえます。入浴、ハーブティーを飲む、散歩、読書など自分の好きなもの何でもよいです。30分でも毎日時間をとってゆったりと過ごし、英気を養っていきましょう。
ストレス対策2
鼻から息を吸い、口からゆっくり吐き出す呼吸は、介護で疲れ緊張した全身の筋肉をほぐし、ゆったりした気持ちになる呼吸法の一つです。息を吐くほうを意識して長めにすることがポイントです。普通の深呼吸でも効果があります。イライラしているなあと感じたら、一息入れてこの呼吸法を取り入れてみるとよいでしょう。
ストレス対策3
音楽でリラックスする時は、その時の心境に合う曲を聴いてもよいでしょう。これは音楽療法ともいいますが、リラクセーションとストレス軽減、とくに気分転換に効果があります。静かな所で音量は控えめにし、部屋はやや暗くします。できれば横になると疲労も取れると思います。
ストレス対策4
介護を継続するのには、「介護は自分ひとりで」と思い込まないことが第一です。ひとりで悩まず相談相手を見つけることも必要です。また、介護者向けの相談窓口リストを調べておくだけでも安心だと思います。最近はデイサービスやショートステイなど、地域でも様々なサービスがありますので、援助を求めることも大切です。
以上、紹介したものはほんの一部分です。介護者は睡眠も不十分となりがちです。ストレス解消法も人それぞれですので、心身共に休息がとれる自分なりのリラックス法を見つけてほしいと思います。