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とっておきのツボ – 7

あかちゃんからできるはり 小児はり

後藤学園はりきゅう臨床施設編


日本では昔から、疳の虫(不機嫌、夜泣き、不眠等)が強い子には小児はり(むしばりとも言われていた)をしていました。とくにどこが悪いわけでもないのに、不機嫌で、キーキーかん高い声をあげたり、夜も眠れない様子でグズグスしたりします。「疳の虫」とは生後3ヵ月くらいから5歳くらいまでの小児がひき おこす種々の状態を現したものと言えます。疳の虫が現れたという状態を現代医学的な見方をすると、小児の場合まだ大脳が未発達なことから、自分の思いをうまく伝えられなかったりした場合、落ち着きがなくなって興奮したりして、情緒不安をまねくなど自律神経症状が現れると考えられます。
「小児はり」といっても一般的なはりを想像することはなく、小児の柔らかい肌に適応した特別に開発されたはりを使い、軽微な皮膚接触刺激を主とした治療法です。はりの種類(写真参照)には、皮膚に軽く接触する接触はり、皮膚面を摩擦する摩擦はりなどがあります。
その他に小児マッサージとして道具を使わずに手で皮膚を軽くさすったりつまみ上げる方法もあります。小児にも個人差はありますが、少し大きくなると髪の毛より細いはりを用いて痛みを感じさせないようにする方法もあります。

さまざまな小児はりやローラー大人に比べ、皮膚の反応が良い小児には、小児はりがとても効果的です。軽い皮膚刺激が自律神経を介して脊髄や脳、さらに各臓器へ伝わり、内臓の働きを活性 化させて抵抗力のある健康な身体作りを促進させるからです。対象年齢は、生まれてからすぐの乳児から学童期ぐらいまでです。
疳の虫以外の適応症には、虚弱体質、消化不良、食欲不振、夜尿症、気管支炎、鼻炎、扁頭炎、小児喘息、耳下腺炎、アレルギー、チックなどがあります。
子どもたちにとってもゲーム機器やパソコンなどの使用によってテクノストレスが忍び寄ってきています。それらの生活環境にともなって最近増加してきた学童の肩こり、頭痛、目の疲れなどにも、家庭でお母さんの優しい手で行える小児はりは、子供の身体的発達を見る上でも適しています。
しかし自己流の方法は慎まなければなりません。まずは専門家に方法を習うとよいでしょう。

注意事項

体温が38度以上の発熱時や急性腹症、骨折、脱水症などが疑われる時は小児はりは適しません。事項  後藤学園附属はりきゅう臨床施設では、小児はり対象のお子さんを受け入れるとともに指導を致しております。小児はりをぜひ試してみてください。お子さんが心身ともに健やかに成長してほしいですね。

疳の虫の治療法ワンポイント

治療部位

後頚部と肩背部(写真参照)

施術姿位

親が行う場合、膝の上に抱いて安心させ、子供の背部を擦る。または、うつ伏せに寝ているときに行う。

手技

小児専門のローラーはりや手で治療部位を上から下に、小児が心地良いぐらいの刺激をあたえる。

施術時間

全体で5分以内。目安は皮膚が軽く赤くなる程度。