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ナースの知恵袋 – 7

ブルーな気分をリフレッシュ! 生理痛対策

今回は多くの女性の方が経験している生理痛と、その時期の上手な過ごし方についてご紹介していきます。

小塚智子(東京衛生学園専門学校看護学科 専任教員)

生理痛とは

月経とは子宮内膜がはがれて起こる出血のことをいいますが、その際に起こる痛みを生理痛もしくは月経痛といいます。生理痛の多くは、月経の1日目、2日目に下腹部に鈍痛を感じるという方が多いです。また下痢や便秘、吐き気や頭痛、めまいなどの症状がある人もいます。

生理痛の原因は

その原因は大きく4つに分けられます。
1つは、子宮頚管が狭く血液が押し流されるときに痛みを感じるというものです。そのため出産経験のない若い女性に生理痛は多く見られます。
2つ目は、子宮の収縮が強く痛みを感じるというものです。子宮内膜から出る「プロスタグランディン」というホルモンは子宮を収縮させ、血液を外に押し出す働きをしています。体質的にこのホルモンの量が多い方は痛みを強く感じます。
3つ目は、冷房や薄着により、体を冷やし血液の循環が悪くなることで、生理痛が強くなるというものです。
4つ目は、子宮や卵巣などに何らかの異常があるというものです。とくに最近は若い女性の子宮内膜症が問題になっています。生理痛がひどく寝込まずにはいられないなど、日常生活に支障が出るような場合は婦人科の受診をおすすめします。

鎮痛剤の使い方

子宮や卵巣に異常がないのであれば、鎮痛剤が効果的です。よく「薬を飲むと癖になるのでは?」と思う方もいますが、あまり心配いりません。服用するコツは生理痛を感じる前に服用することです。自分の身体のリズムがわかる方は30分くらい前に服用しましょう。鎮痛剤で胃の痛みを感じる方は、クッキーやクラッカーなどを口にしてから飲むとよいでしょう。

生理痛を緩和する日常生活の過ごし方


自分でできる予防策はなんといっても身体を温め、冷えないような工夫をすることです。とくに腰や下腹部を暖めるとよいでしょう。使い捨てカイロを腰やおな かに当てる、またお風呂にゆったりはいるのも効果的です。入浴時には入浴剤や香りのよいアロマオイルなどを使ってみてはどうでしょう。また生理中に痛みの ことばかり考えていると、かえって痛みが強くなります。夢中になれる趣味や軽いスポーツなどを楽しんで、気分転換をはかりましょう。
最後に、女性にとって生理痛は「自分の身体をいたわって!」というサインと考えてはどうでしょうか。あまりマイナスにとらえず、無理をしないでゆったりと過ごしてみてはいかがでしょう。