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華厳ノ滝・中禅寺湖・竜頭ノ滝(栃木県日光市)

秋惜しむ

日光のいろは坂を登り切ると、男体山の噴火でせき止められた中禅寺湖を中心とした奥日光に入る。男体山をはじめこのあたりの山々は鬱蒼とした落葉広葉樹に覆われていて、四季が移り変わるごとにその風景を一変させる。とくに秋の奥日光は、落葉広葉樹のナラ、カツラ、ブナ、ツツジ、ナナカマドなどが一斉に赤や黄色に色づき、彩なして人々を紅葉狩りへと足を運ばせる。
男体山の紅葉を映し出す中禅寺湖には、ボートを浮かべてワカサギ釣りに興じる釣り人が、ワカサギを釣り上げるたびに歓声をあげていた。その声が風に乗って湖畔へ届いてくると、その楽しさまで伝わってきた。
湖畔からわずか800メートルほどのところに日本3大名瀑の1つ華厳ノ滝があった。
中禅寺湖から流れ出す一条の大だい谷や 川がわが、岩盤を一気に流れ落ちながら瀑布となって滝壺に落ちていく。その姿に荘厳さを感じ圧倒されるのは、自然を崇拝してきた日本人がもつ原風景の記憶を呼び覚まされるからに違いない。
秋が終わり冬になると岩壁の中段から流れ落ちる幾本もの小さな2滝と呼ばれる滝が凍り付き、幻想的な世界を創り出す。